精密機械加工費用の相場は?加工費用の考え方やコストダウンさせる方法

精密機械加工費用の相場は?加工費用の考え方やコストダウンさせる方法

精密加工をはじめ、研磨加工や切削・研削加工の依頼を検討する際に気になるのは、精密機械加工にかかる費用相場です。

ここでは、一般的な精密機械加工の費用相場から見積もりの基本的な考え方、TDCにおける精密加工の費用について解説をします。

精密機械加工の費用相場

精密機械加工の費用相場を知るには、当然ながら各加工メーカー・加工業者がどのくらいの費用で精密加工を行っているかを知る必要があります。

費用は業者によって異なるケースが多い

マイクロスケールからナノスケールまで、高い精度が求められる「精密機械加工」。

そんな精密加工においては、高い技術力や経験はもちろんのこと、さまざまな加工設備が必要となります。

そのため、メーカーや各加工業者によってその見積もり内容やかかる費用は大きく異なるということがいえます。

費用相場は一概にいくらとは説明ができない

加えて精密機械加工は、その加工精度や加工対象となる素材、形状の複雑さといった要素が絡み合うため、「精密機械加工」といった大枠の中で正確な費用相場を算出するのは不可能だといえます。

しかし、実際に加工の依頼を行う方々や企業様にとっては「精密加工を依頼したいけど、いくらかかるか分からずに頼みづらい」「どのくらいの費用でどこまでの加工が行えるかを知りたい」といったことが知りたいことも多いかと思います。

精密加工のコストを考える場合は「見積もり費用」を明確にすることが大切

「安価に抑えた結果、精度や品質が担保できなかった」
「費用をかけるだけかけて高精度な加工が行えたがコストが想定よりかかってしまった」
「発注先に言われるがままに加工を任せた結果、期待以上のものができなかった」

いずれの場合も、時間や費用を無駄にしてしまうことにつながります。

精密機械加工の依頼・発注に失敗しないためにも、まずは見積もりを出し、その費用を明確にすることが肝要です。

精密機械加工における費用見積もりの基本的な考え方

多くの場合、精密加工における見積もり金額を構成する要素は、以下の3つとなります。

  • 材料費
  • 加工費
  • 特殊加工費

つまり、一般的に「見積もり金額」は、以下より算出されます。

  • 見積もり金額の決定要素
    見積もり金額 = 材料費用 + 加工費用 + 特殊加工費用

多くの場合は加工費用の比重が大きくなります。

材料費

材料費とは、加工部品そのものにかかる費用のこと。材料は多く調達するほどにコストダウンが見込めます。

製造原価には、売り上げの増減に関わらず一定の費用がかかる「固定費」と、売上が増えれば増える「変動費」が含まれます。

材料費は景気に左右される場合が多く、取引量が変動的なために、変動費に該当しますが、固定費は一定となるため一度に製作する部品の数が増えるほど部品ひとつ当たりの価格は下がります。

材料費は素材質量をキロ単価によって価格が決まる

研磨や切削加工の場合、素材のブロックを購入し、それを機械で削ります。

材料費はサイズではなく、材料の質量に対してその材料のキロ単価を掛け合わせたもので求められます。

代表的な金属素材の価格

あくまで一例にはなりますが、各金属素材のおおよそのキロ単価は以下となります。

  • 鉄鋼…約100円/kg
  • マグネシウム…約300円/kg
  • アルミ…約400円/kg
  • ステンレス鋼…約600円/kg
  • チタン…約800円/kg
  • 銅…約1000円/kg

一般的に、ステンレス鋼やチタン合金などの難削材や、慎重な加工が要されるアルミ素材では、加工費用があがるとされています。

加工費

加工費は素材に加工を施す費用となり、加工賃などとも呼ばれます。

加工費は一般的に、設備の使用料や作業員の人件費などを足した「加工チャージ」と「加工工数」を掛け合わせたものにより算出されます。

  • 加工費の算出式
    加工費用 = 加工チャージ × 加工工数

加工チャージ

加工チャージとは、以下の3つの要素から構成されます。

  • 設備の初期費用や稼働費用、工具代金など
  • 設備のランニングコスト
  • 作業員の人件費や管理費

つまり、最新型の工作機械を使用する場合や、優れた技術を持つ作業員が必要な場合は、加工チャージは高くなる傾向にあります。

加工チャージ費用は一般的に4,000円~が相場となりますが、マシニングセンタのプログラムを構築することで加工が実現されるケースでは加工チャージが低いなど、加工方法によって大きく異なります。

最近では、案件単位の成果物に対して見積もりを出すケースも少なくはありません。

特殊加工費

特殊加工費は、以下のような表面処理や熱処理、また仕上げに関わる特殊加工(追加工)を行う場合にかかる費用となります。

  • メッキ
    金属の薄膜を形成し、耐食性や装飾性などを高める加工処理
  • 塗装
    塗料などにより、耐食性を上げたり色を付ける加工処理
  • 研磨
    砥石などで研磨することで、より精密さや美観を向上させる加工処理
  • 表面硬化
    金属表面の化学組成を変えて耐磨耗性などを向上させる加工処理

精密機械加工をコスト削減させるには?

精密加工のご依頼時には、当然ながらコストを視野に入れた発注が必要となります。
ここでは、精密機械加工においてコスト削減させる方法を解説しましょう。

初期費用を抑える

初期費用が高くなってしまう要因のひとつとして、図面が挙げられます。

機械加工を行う際には、当然ながら図面が必要となり、図面データを作成する費用が含まれるケースがほとんどです。

図面データを自社内にて作成可能であれば、初期費用を抑えることが可能です。

またその際には、加工工程や削る量を減らした図面を作成することで、コスト削減につながります。

材料費を見直す

材料を持ち込む場合には、材料費はかかりません。

ただし、研磨や削り分を含めた材料が必要となるため、通常の部品よりも大きめの材料が必要となることに注意が必要です。

TDCにおける精密加工費用の見積もり結果までの流れ

  1. 依頼
  2. 詳細をヒアリング
  3. 見積書提出
  4. 注文書をいただき次第、加工スタート

具体的な費用帯相場のご確認やお見積りのご相談は、チャット・お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

精密機械加工の費用に関するご相談はTDCに!

ここまで、精密加工における費用、見積もりに関しての解説を行いました。

精度や加工対象素材、加工方法、製作数によって価格は大きく異なる上、各加工業者・企業によって算出内容は大きく異なります。

コストカットや相見積もりのご相談もTDCでは受け付けています。精密加工にお困りのことがありましたら、ぜひ一度弊社までお気軽にご相談くださいませ。

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