線膨張係数

線膨張係数とは?| 計算式・材料別の線膨張係数

ここでは、線膨張係数について解説いたします。

線膨張係数とは

線膨張係数とは、温度の上昇によって生じる物体の変化や長さの膨張する割合のことです。

よって、線膨張係数の値が大きい材料は、温度上昇により長さに変化が起こりやすいといえます。

熱膨張係数との違いは?

線膨張係数のことを熱膨張係数と呼ぶケースもあり、ほぼ同義となります。

熱膨張係数の場合、物体の体積が膨張する割合である「体積膨張係数」を表すこともあります。

線膨張係数の計算式

線膨張係数は、1℃の温度変化による変形量ΔLと変形前の長さLの割合で求めることができます。

計算式は以下となります。

  • 線膨張係数α=(ΔL/L)×(1/ΔT)

線膨張係数の単位

線膨張係数の単位は以下のいずれかで表します。

  • 1/℃
  • 1/K

「℃」は摂氏温度の単位、「K」は絶対温度の単位で「ケルビン」と読みます。

線膨張係数の単位を「1/℃」から「1/K」に換算しても値は同一となります。

主な材料の線膨張係数

一般的にあつかわれる材料の線膨張係数は、以下の通りとなります。

金属の線膨張係数

材質 線膨張係数(10-6/℃)
アルミニウム A2017 23.6
A5052 23.8
A5056 24.3
A7075 23.6
構造用鋼 SS400 11.7
炭素鋼 S45C 12.1
S50C 11.7
S55C 11.7
工具鋼 SKS3 12.2
SKD11 12.0
ステンレス鋼 SUS303 17.3
SUS304 17.3
SUS430 10.4
C1100 17.7
C1020 17.7
真鍮 C2801 20.8
C3604 20.5
C2700 20.3
チタン 6.3~8.4
マグネシウム合金 AZ31 26.8
AZ91 27.2
モリブデン 5.2
タングステン 4.4
インコネル 11.5~13.3
カリウム 85
14.2
18.9
11.8
28.9
ニッケル 13.4
白金 8.8
マグネシウム 24.8
プリハードン鋼 11.5
ニクロム 18
ジュラルミン 23
プラチナ 8.9

樹脂の線膨張係数

材質 線膨張係数(10-6/℃)
MCナイロン MC801 80
6ナイロン 6N 72
ジュラコン、ポリアセタール POM 81~85
ポリプロピレン PP 58~100
ポリエチレン PE 120~140
超高分子量ポリエチレン U-PE
UHMW
100~190
ポリカーボネート PC 66
ポリエチレンテレフタレート PET 65
アクリル PMMA 50~90
塩化ビニール PVC 50~100
アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン ABS 65~95
テフロン PTFE 70~100
ポリブチレンテレフタレート PBT 25~95
ポリエーテルエーテルケトン PEEK 25~50
ポリフェニレンサルファイド PPS 49
ポリアミドイミド PAI 30.6
ポリフッ化ビニリデン PVDF 160
ベークライト、フェノール樹脂 布ベーク 60
紙ベーク 160
エポキシガラス 60~60.5
ポリスチレン 34-210
ポリメタクリル酸メチル 80

その他の材質の線膨張係数

材質 線膨張係数(10-6/℃)
ケイ素 2.6
ダイヤモンド 1.0
ジルコニア 5.4
グラファイト 3.1
ホウ素 4.7
花崗岩 4-10
大理石 3〜15
一般的なガラス 8-10
パイレックスガラス 2.8

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弊社では熱膨張を抑えるため、なるべく摩擦熱を発生させないように研磨をしております。また測定の前にも温度慣らしを行い、測定結果に影響が出ないよう対策をしております。

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