チャックテーブルとは?| 基礎情報と種類の解説・TDCでの加工精度

このページでは、ウエハーなどの固定に使われているチャックテーブルの概要について解説します。

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チャックテーブルとは

チャックテーブルとは、主にウエハーやフィルムなどの薄いワークを固定する台座のことを指します。

ワークをしっかりと吸着し、固定できるため、機械加工や検査などの用途で活用されています。

ワークの固定方法は、ワークとテーブルの間を負圧状態にして固定したり、電気の力で固定したりとさまざまです。

チャックテーブルの主な素材は金属を採用していますが、なかにはワークのダメージを軽減するために樹脂などの別の素材を組み合わせたモノもあります。

チャックテーブルの種類

一口にチャックテーブルといっても、固定方法によりさまざまな種類があります。ここでは代表的なチャックテーブルである以下の3つをご紹介します。

  • バキュームチャック(真空チャック)
  • 静電チャック
  • マグネットチャック

バキュームチャック(真空チャック)

バキュームチャック(真空チャック)は、テーブルの吸着面に設けた溝や穴からワークとテーブルの間を負圧状態にすることで、ワークを吸着するタイプです。

開口している穴の面積を細かくすれば、フィルムのような薄いワークでも変形することなく吸着できます。

バキュームチャックには、金属が一体になったモノのほかに、他の材質を組み合わせた「ポーラスチャック」と呼ばれるタイプもあります。

ポーラスチャックは、「ポーラス(多孔質体)」と呼ばれる無数の穴が空いた材料と、ポーラスをはめ込む台座で構成されています。

ポーラスの材質は、樹脂・ステンレス・炭化ケイ素などとさまざまで、用途に応じて使い分けられています。

静電チャック

静電チャックは、テーブルに発生させた電気の力でワークを固定するタイプです。

テーブルに電圧を印加させてワーク内の電荷を操作し吸着する仕組みであることから、人に影響を及ぼすことがなく安全に使えます。

静電チャックは物理的な力ではなく、電気的な力で全体を均一に吸着できます。1点に力が集中しないため、ワークへのダメージを避けたい場合に適しています。メッシュのような穴の空いたワークを吸着できるのも特徴です。

マグネットチャック

マグネットチャックは、磁石の力でワークを固定するタイプです。

マグネットチャックには、スイッチ操作でワークを脱着できる「電磁チャック」や、スイッチ操作がなく固定できる「永磁チャック」などがあります。

電磁チャックは、磁力のオンオフによりワークの脱着が容易であることにくわえ、吸着力の強さを制御できる点が強みです。

一方で永磁チャックは、ワークの脱着の際に一定の力で吸着力がはたらく分、電気を使わずに固定できます。

チャックテーブルの製作には精密さが必要不可欠

半導体の基盤材料となるウエハーの製造や加工には、ナノレベルの精度が求められます。その精度を出す際に必須となるのが、ウエハーの台座となるチャックテーブル自体の精度です。
ウエハーを固定するチャックテーブルに少しでもうねりや歪みがあると、ウエハーを高品質に仕上げることができません。そのため、チャックテーブルの平面度や平行度などが超高精度であることが重要となります。

長年、超精密研磨を手掛けてきたTDCでは、バキュームチャックをはじめとした、あらゆる種類のチャックテーブルの研磨・加工に対応しております。さまざまな高性能測定機器も保有しているため、加工後の測定データも提供させていただき品質も保証しております。

TDCで保有している測定機器については、以下のページをご覧ください。

TDCで提供しているチャックテーブルの精度

TDCで提供している、材質ごとの加工精度は以下となります。

材質 サイズ 板厚 平面度(保証値)
アルミナ Φ400㎜ 15mm 1μ以下
  Φ200㎜ 10mm 0.5μ以下
SiCセラミックス Φ400㎜ 15mm 1μ以下
  Φ200㎜ 10mm 0.5μ以下
SUS304 Φ400㎜ 15mm 1μ以下
  Φ200㎜ 10mm 0.5μ以下
A5052アルマイト+アルマイト Φ400㎜ 15mm 1μ以下
  Φ200㎜ 10mm 0.5μ以下
セラミックポーラスチャック Φ400㎜ 15mm 要相談
  Φ200㎜ 10mm 要相談
メタルポーラスチャック Φ400㎜ 15mm 要相談
  Φ200㎜ 10mm 要相談

チャックテーブルの研磨加工はTDCまでご相談ください

チャックテーブルは、主にウエハーなどのワークを固定するための台座を指します。半導体生産現場では、ナノレベル単位の高い精度が求められることから、チャックテーブルの製造においても精密な加工が必要です。
他社で断られたチャックテーブルの加工案件も、ぜひ一度TDCにご相談ください。

どんな素材も研磨します。まずはご相談ください。
材料のご提案・調達 / 試験片製作 / 難削材 / 1点~量産 すべて可能です。

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