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Tungsten_Slit Blade Processing Example

タングステンの加工事例:放射光施設用スリットブレード

放射光施設の分光器で用いられるスリットブレードを製作

2024年、宮城県に設立された次世代放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」が稼働開始しました。
放射光施設はいわば巨大な顕微鏡。電子を高速回転させることで発生する放射光は、非常に高い解像度を持っており、微細な構造を観察することが可能です。材料科学、生物学、化学、物理学などのさまざまな分野の研究に用いられています。
当社では、このナノテラスをはじめ、世界中の放射光施設や研究者からのご依頼に対応し精密部品を製作しております。

今回ご紹介する導入事例は、兵庫県にある放射光施設「SPring-8(スプリングエイト)」で用いられているタングステン製の「スリットブレード」です。

難削材でも「ダレ」を起こさず、面粗さ・角度を精密に管理

放射光施設では物質に強い光(放射光)を照射し、その時に放出されるエネルギー(X線)を分析することで物質の電子構造に関する研究を行っています。
次世代放射光施設では、より詳細な電子構造解析を行うことを目的に、さらに高いエネルギーが扱われますが、この時使われる分光器の部品がスリットブレードです。

スリットブレードは、必要なエネルギーの光のみを切り出して試料に照射する役割を持っており、測定したい試料(サンプル)の前に置いて使われます。

【X線タイコグラフィ測定 イメージ(事例 SPring-8 BL29XUL)】

Tungsten_Slit Blade Processing Example
一番左にある部品が「スリットブレード」 / 資料提供:東北大学 多元物質科学研究所教授 高橋幸生先生

エネルギー分解能の高い励起光(れいきこう)を得るためには、放射光ビームを高精度に成形することが必要で、そのためにスリットブレードのエッジは極めてシャープであることが求められます。

研磨は「ダレる」というイメージを持たれることがありますが、TDCの研磨技術では、モノの形・サイズを精密に管理することが可能です。また、当社ではタングステンやタンタルなどの難削材・難加工材料の加工を得意としており、精密なシャープエッジや角度管理が必要なスリットブレードについても研究者の厳しいご要求を満たす高い品質をご提供しています。

タングステン・タンタルの特徴やTDCの精密加工例は、下記の記事にてご紹介しております。ぜひご覧ください。
タングステンの特徴・用途 | 精密加工例
タンタルの特徴・用途 | 精密加工例

ちなみに上のイメージ図にある「アッテネータ」という部品は、放射光ビームの強度を均一に減衰させるために重要な役割を果たしますが、こちらにも当社の超平坦化技術をご活用いただいています。

難削材・難加工材の精密加工に課題をお持ちの際は、ぜひTDCにご相談ください。

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