アルミの精密加工
TDC(ティ・ディ・シー)では、様々な種類のアルミの精密加工をお受けしております。
アルミは金属の中でも特に柔らかいため、精密加工が難しいと言われています。一般的なSUS材等に比べ、条件や工程も異なるため、蓄積されたノウハウや技術が必要となります。
これまでに培ってきたTDCのアルミ加工の技術にて、あらゆる精度・形状のアルミ加工の課題を解決いたします。
Contents
TDCのアルミ精密加工技術
TDCのアルミ精密加工には、以下のような強み・特徴があります。
- 高精度な研磨技術
TDCが誇る精密研磨技術により、除去量を制御することでミクロン単位・ナノレベルでの超高精度アルミ精密加工を実現しています。
切削や研削などの加工方法と比較しても、対象物に負荷をかけることなく、あらゆる形状への対応が可能です。 - 短納期・特急対応が可能
100台以上の研磨装置を所有することにより、大量ロットや複雑な加工であっても短納期を実現。
お急ぎの場合には、「特急対応」でのご相談にも対応させて頂きます。小ロットからでもお気軽にご相談ください。
1個からの小ロットでのご依頼、試作品の製作もお任せください。 - 100台を超える豊富な加工機械を所有
TDCでは、ラップ研磨機や平面研削盤などの研磨装置を100台以上所有。
マシニングセンター、フライス盤などの各種加工機も揃えているため、あらゆる加工にも対応が可能です。 - 研磨装置の約半数が自社製
100台以上ある研磨装置のうち約半数は自社製となり、「低コスト」で「高品質」なモノづくりを実現しています。
TDCで加工可能な主なアルミ材
A5052
A5052は耐食性、成形性、加工性に優れており、アルミ二ウムの切削材料としては最もメジャーな材料です。
A5056
A5052にマグネシウムを添加し、強度、延性を髙めたアルミ材です。
切削加工による表面仕上がりも優れており、陽極酸化皮膜(アルマイト処理)性も優れています。
純アルミ二ウム
アルミニウムのうち純度99.00%以上のものを純アルミニウムと呼び、A1050やA1070、A1100などがあります。
純度が高いため、加工性や放熱性、導電性に優れていますが、非常に柔らかいので構造材料には適していないとされます。
A2017
A5052よりも強度に優れており、ジュラルミンの名称でも知られます。
銅とマグネシウムを含む合金であることが特徴的であり、切削加工性や強度に優れた熱処理型のアルミ合金です。
A6061
A6061はマグネシウムとシリコンが添加されているアルミニウム合金6000系になります。
耐食性に優れており、ボルトなどの構造部品として使用されています。
A7075
超々ジュラルミンと呼ばれており、亜鉛とマグネシウムが添加されたアルミニウム合金です。
アルミ合金の中でも最高クラスの強度を持つ材料の一つでありますが、耐食性は劣るという欠点があります。
軽量でかつ強度が強いので、航空機をはじめ、強度が必要な機械部品やスポーツ用品などにも使用されています。
その他
A2219、A6061、A6063 など。
上記以外の材質でも対応可能です。お気軽にご相談ください。
アルミ精密加工はぜひTDCにご相談ください
TDCでは純アルミから2000番台~7000番台のアルミ合金まで、あらゆる材質の加工実績がございます。
どこに相談をしたら良いのかわからないというような場合も、まずはお気軽にTDCにご相談ください。
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TDCのアルミ精密加工事例
TDCで加工・製作が可能な、代表的なアルミ精密加工例を5つご紹介します。
加工事例①「A5052 反射ミラー」
A5052材、φ360mmのリフレクター(反射ミラー)を製作しました。
- 特徴:φ360mmという大型の基板全面に対して、面粗さRa1nm以下を実現しました。
- 加工精度:Ra 1nm以下
リフレクターのため、反射率向上に役立てられます。
形状問わず、現状よりも反射率を良くしたいという課題がありましたらお気軽にご相談ください。
加工事例②「各種アルミ材 鏡面試験片」
純アルミ~超々ジュラルミン(A7075 )まで各種アルミ材の鏡面試験片を製作します。
- 特徴:材質問わず、超精密鏡面基板を製作します
- 加工精度:Ra1nm以下~Ra3nm程度(材質による)
各種テストピースや試験片を製作します。
鏡面のみならず、粗研磨や梨地での仕上げも可能です。
加工事例③「超精密アルミ鏡面ロール」
純度が高くなればなるほどキズが入りやすくなるため、精密加工が難しいとされるアルミですが、TDCではロールやシャフトでの鏡面加工も可能です。
- 特徴:円筒度や真円度、寸法公差などを管理しながら、スクラッチフリーの鏡面に仕上げます。
- 加工精度:Ra1nm~Ra5nm以下(材質による)
高性能フィルム用の金型等にお使い頂けます。
アルミ素材とは
加工性がよい アルミニウムは塑性加工がしやすく、さまざまな形状に成形することが可能です。
例えば、紙のように薄い箔や、複雑な形状の押出形材を容易に製造することができることから、きわめて広い用途で使用されています。
アルミの特性・特徴
- 非常に軽い
アルミは比重が2.7と非常に軽い金属であり、重さは鉄と比べて約1/3しかありません。その軽さを生かし、摺動・回転部品の作動効率を高めたり、製品の軽量化など様々な効果をもたらします。
また、身近な所ではスマートフォンのボディなどにも使われています。 - 耐食性が良い
アルミニウムは空気中で自ら緻密で安定した酸化被膜を生成し、この皮膜により腐食や錆の発生を自然に防止します。 - 通電性に優れる
アルミは電気伝導率が非常に高く、高電圧の送電線やコンデンサーにも使われています。
同じ電気伝導率が高い銅と比較すると、電気伝導率は銅の60%。しかし比重が約3分の1であるため、同じ重さの銅に比べて2倍もの電流を通します。 - 磁場に影響を受けない(非磁性体である)
アルミは非磁性体のため、磁場に影響されません。
電子医療機器やメカトロニクス機器、リニアモーターカーなど様々な場で使用されています。 - 熱伝導性に優れる
アルミの熱伝導率は鉄の約3倍であり、熱をよく伝えるという特性があります。そのため、エンジン部品や冷暖房装置や、ヒートシンクなどの放熱部品等、幅広い用途で使用されます。 - 鋳造性が高い
アルミは融点が低く、溶けた状態でも表面が酸化皮膜で覆われ、ガスを吸収しにくい材質です。
また、湯流れも良いという特性があるため、複雑形状を作ることが出来る鋳物加工ではアルミが多く使われます。 - 光や熱を反射する
表面が磨かれたアルミは赤外線や紫外線、電磁波などの光や熱をよく反射します。
鏡面加工を施し、その特性を一層高めることで、反射ミラーなどの電子製品にも多く使用されています。
難易度の高いアルミ研磨加工・研削加工はTDCにご相談ください
アルミは高精度が求められる装置部品にも多く使われる材料ですが、材質によっては柔らかいため精度が出しずらい素材です。
TDCでは材質に応じた加工ノウハウとこれまでに蓄積された研磨加工技術により、あらゆる材質・精度の研磨加工にも対応が可能となっています。
他社で断られたアルミ研磨加工の案件も、ぜひ一度TDCにご相談ください。
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